それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
横になって見つめ合うアタシ達。
先輩の目が鼻が口がとても愛しい。
「あ、授業…。いいやサボり。万桜も、な。」
起き上がり、すごい早さでメールを打ち始めた。
「元にメール。保健室にいる事にしといてもらう。」
「じゃあアタシも。」
また寝転んだ先輩の横で亜子にメールをした。
そしてまたコンクリートに頭をつける。
ゴツゴツした痛さを感じながら、先輩の息遣いを意識する。
曇った空の切れ目から、日差しが差し込んで真っ青な色が覗いていた。
「万桜…。」
先輩は上半身を起こし、上からアタシを見下ろす。
ドキドキした。
「今度無茶したら、襲っちゃうから。」
そして…唇が重なり合う。
長い長いキス。
チャイムの音も音楽室から聞こえるピアノの音色も、ただ流れていく。