それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
離れた唇にはまだヒロ先輩の感触が残っている。
潤んだ瞳。
髪を撫でる大きな手のひら。
アタシだけのもの。
…でも、『襲っちゃう』ってやっぱり先輩…したいのかな?
男の人だもんね。
ガマン…してるのかな…?
「そんなに見つめるなよ。あ、襲って欲しいの?」
また近付いてくる顔。
「いやっ、ち、違います!」
アタシの唇まで、その距離約3センチ!
「バカ、冗談だよ。」
また重なる唇。
軟らかくて、甘い。
「大事にするよ。」
アタシは先輩の首に手を回した。
そして、決心した。