それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~


離れた唇にはまだヒロ先輩の感触が残っている。

潤んだ瞳。

髪を撫でる大きな手のひら。

アタシだけのもの。

…でも、『襲っちゃう』ってやっぱり先輩…したいのかな?

男の人だもんね。

ガマン…してるのかな…?

「そんなに見つめるなよ。あ、襲って欲しいの?」

また近付いてくる顔。

「いやっ、ち、違います!」

アタシの唇まで、その距離約3センチ!

「バカ、冗談だよ。」

また重なる唇。

軟らかくて、甘い。

「大事にするよ。」

アタシは先輩の首に手を回した。

そして、決心した。

< 118 / 234 >

この作品をシェア

pagetop