それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
「大丈夫です!」
弾んだ声に俺の方が驚いた。
泣かせてしまったかも知れない、と一瞬思っていた。
「なぁ、俺と…。」
伸ばした手が、彼女の腕を掴む。
「アイツじゃなくて、俺と付き合わないか。」
表情が固まる。
口を少し開けたまま、さかしたまおは動かない。
「マジで好きなんだ。」
そうだよ、気付いてたんだ俺。
冗談半分で追いかけているうちに、本気で好きになってた。
いつも見ていたいと思い始めた。
一緒に笑っていたいと。
その笑顔を俺だけに向けて欲しい、と。
やっと言えたよ。
ヒドイ事ばかりしておいて、調子いいよな…俺って。
彼女から手を離した。