それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
「おはようございます!」
「おはよ~!」
駆け寄るアタシにとびきりの笑顔をみ見せてくれる。
なにかいい事あったのかな?
そうアタシにも分るほど、ヒロ先輩は上機嫌だ。
「さっきさ~。」
アタシの手を引いて、壁に背中をくっつけしゃがみ込む。
アタシも隣りに座る。
「三浦先輩と話したんだ。」
――あれから三浦先輩とはあまり会う事はなかった。
進学先が決まっている三年生は、ほとんど登校する事もなかった。
でも何度か学園に来た時に、声を掛けてくれた。
『風邪引いてないか?』『部活頑張ってる?』
見た目で判断してはいけない。
目付きが鋭くて、冷たい印象だった三浦先輩は本当は話し易くて、優しい人。