それからの物語～続・サッカーボールと先輩とアタシ～

卒業式って、退屈な行事。

でも、ここ聖茄学園は違っていた。

最初に、学園長や学園関係者のお祝いの言葉と称して長い話しがあった。

そして、卒業証書の授与。

これは、クラス全員の名前を読み上げたが代表者の生徒がまとめて受け取る。

いつもは、きちんとネクタイなんて結んでいない先輩達も、今日は首もとでしっかりと結んでいる。

きっとこのネクタイを結ぶのも今日で最後なんだな。

体育館の証明が落ち、暗くなったところに聞いた事がある音楽が流れる。

確かこれ…何年か前に流行った曲。

「三年Ａ組のみんな、卒業おめでとう。」

担任の声が響いた。

さっきまで、卒業生が代わる代わる証書を受け取っていたステージに証明が当てられる。

何が始まるんだろう。

アタシ達一年生は、ステージに釘付けになっていた。