それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
「新しいマネージャー、何人入るかな?」
元先輩がニヤリと笑う。
アタシはわざと怒った顔をして、
「古いマネージャーで不満ですか?」
と、腕組みして言ってみせる。
「いや、違うよ!そんな意味で言ったんじゃないって!!」
慌てる先輩。
オモシロい。
「やっぱりみんな、若い子の方がいいんだ…。」
アタシはエスカレートして、両手で顔を覆って泣くフりをする。
「わ、何?おい、泣いてるのか!」
元先輩は慌てた口調でアタシに駆け寄る。
「マネージャー!俺は君一筋だから!」
「……っくく、あははは!」
こらえきれずアタシは笑い出してしまった。
アタシが泣いてはいない事を確認して、元先輩も笑い出した。
「あんまり先輩をからかうなよ。」
そう言いながらヒロ先輩も、そこにいるみんなも笑い出した。
「でもホント、マネージャー入ってくれたらいいな。」
心の底から思っていた。