それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
「あずだよ!ヒロ会いたかった~!。」
周りの雰囲気なんて眼中にない、といった様子でその子は興奮気味に話す。
もちろん二人の距離は少しだけ離れた。
「…あずって……梓?」
「そうだよ、あず!」
「ウチの学園入学したの?お前、背伸びたなぁ。昔はこんなにチビだったのに!」
二人の会話は懐かし路線に入ったようだ。
そう、その子は「久保梓」だった。
ヒロ先輩…どういったご関係ですか?
仲良く話す二人にアタシが入る隙はない。
アタシはノートを拾い上げた。