それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
久保梓のペースで、俺と万桜の数歩前をヒロとこの子が歩く。
さっきの、電話をしていた久保梓の話し方とはやっぱり違う。
どっちが本当なんだ?
なんだかオソロシイ女に見えた。
「万桜。」
答えを探しても、見つかりそうもない。
まぁ別にどうでもいいか。
「コーヒー飲みに行くか?」
「……うん。」
少し考えて、笑って答えた。
…俺だってもう見ていたくなかった。
目の前でどう見ても、イチャついてるとしか思えないこいつらを。
久保梓はヒロの腕に自分の腕を絡め、体を擦り付けるようにしている。
初めのうちは、そのたびに腕を振り払っていたヒロだったか、何度も繰り返されるそれに諦めたように抵抗しなくなった。
何考えてるんだよ。
ここに万桜がいるのに。
なんかわかんねぇよ、最近のお前。