それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
結局、昨日は電話できずに過ぎてしまった。
…万桜に会いにくい。
食堂でも、すれ違いか万桜の姿はなかった。
少し安心した自分もいた。
「ヒロ、お前大丈夫?」
ギクシャクした中でも、旬磨と元は変わらずにいてくれる。
「あ、何が?」
元は遠回しに気遣いをみせた。
「何、って。ん~色々。」
俺を見ずに、天井を見つめる。
「…悪いな、心配かけて。」
嬉しかった。
クラスの中でも浮いた存在になりつつある俺は、どうしていいのか分からずにいたんだ。
「………。」
旬磨は何も言わずにいた。