それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
これは夢?
立ち止まったまま、足が動かない。
旬磨先輩がその人とアタシを、代わる代わる見ているのは感じられた。
「…お、万桜。」
肩を揺さぶられた。
「………はい。」
いつの間にか落としてしまったのか、アタシがもっていたはずのノートを、旬磨先輩が拾い上げる。
「すみません…。」
頭の中がぼーっとしていた。
何がなんだか、理解出来ない。
「行こうか。」
時間は早いが、福山コーチが集合をかけたようだ。
散らばっていたメンバーが、駆け足で集まり始めた。
先輩に促され、後を付いて行く。
どうして?
どうして?
潤くんがここにいるの?