それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~


顔を上げると、知らない男子生徒。

でも、見た事あるような…。

「わっ、三浦先輩!!」

亜子が固まった。

「おっじゃましま~す。」

亜子が見つめている、三浦先輩という人はトレーを置き、アタシの向かいのイスに座った。

そしてもう二人、髪をツンツンに立てた人とギャル男もどきの人。

「亜子、知り合い??」

その人達に聞こえないように、小さな声で聞く。

「三年の三浦先輩。三年生で一番人気!!」

ん??

あれ、やっぱりこの人どこかで…??

でも、どうして三年生が??

食堂は一応、学年ごとにエリアがある。

入口から三、二、一年生が座るようにになっている。

みんな、時間をずらしたりと学年ごとに席が空くように工夫していた。

どうしても席に空きがなかったら、隣りの学年の場所の端に座るような感じだった。

「さかしたまおちゃん。」

は??

なぜにアタシの名前を??

「俺の事、覚えてる??」

三浦先輩は、アタシをジッと見た。


< 20 / 234 >

この作品をシェア

pagetop