それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
顔を上げると、知らない男子生徒。
でも、見た事あるような…。
「わっ、三浦先輩!!」
亜子が固まった。
「おっじゃましま~す。」
亜子が見つめている、三浦先輩という人はトレーを置き、アタシの向かいのイスに座った。
そしてもう二人、髪をツンツンに立てた人とギャル男もどきの人。
「亜子、知り合い??」
その人達に聞こえないように、小さな声で聞く。
「三年の三浦先輩。三年生で一番人気!!」
ん??
あれ、やっぱりこの人どこかで…??
でも、どうして三年生が??
食堂は一応、学年ごとにエリアがある。
入口から三、二、一年生が座るようにになっている。
みんな、時間をずらしたりと学年ごとに席が空くように工夫していた。
どうしても席に空きがなかったら、隣りの学年の場所の端に座るような感じだった。
「さかしたまおちゃん。」
は??
なぜにアタシの名前を??
「俺の事、覚えてる??」
三浦先輩は、アタシをジッと見た。