それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
…そう言ったのは、ツンツン頭の人だろう。
嫌に耳に残った。
「ちょっとー万桜ー。」
小走りで追いかけて来た亜子。
「あ、ごめん!!
まだ食べ終わってなかったよね…。」
つい勢いで出て来ちゃった。
「どうしたの??そんなに怒って。告白…されたのに。」
歩きながら言う。
「…違うよ、あんなの。からかって笑ってるだけだよ。何が面白いんだろ。」
冷静に、平静を保ちながら答える。
でも、心の中は怒が溢れ出しそうだった。
「そうかな…、万桜行った後三浦先輩悲しそうな顔してたよ。」
そんなの嘘でしょ…??
でも、亜子がそんな嘘つく訳ないし。
どちらかと言えば、ストレートに言うタイプ。
…そうだよ。
ただそんな風にわざとに振る舞ってただけだよ。
「行こ!!」
雑念を振り払うように、亜子の腕を掴んで、教室へと向った。