それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
「ごめんな。」
その言葉に静佳は驚いているようだった。
ヒドイ事言って、ごめんな。
俺が万桜を好きなように、俺の事を好きだって言ってくれた女達。
もしも『アタシヒロ先輩なんか好きじゃないです。迷惑です。』なんて万桜に言われたら…。
頭に浮かぶのは『絶望』の文字だろう。
もっと違う言い方もあったはずだ。
今はただ、後悔に襲われる。
バタンとドアが閉まる音がした。
静佳は何も言わずに車に乗り込み、そして去って行った。