それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
「あんたなんか、あんたなんか…。」
今日はタバコと、お酒の匂いがした。
「姉貴、話しに来たんでしょう!何やってるのよ、止めなよ!」
美華さんが時々止めに入っているのだろうか、アタシを叩くカバンが時々止まる。
…アタシはされるがままだった。
怖い。
怖い。
この人はまだヒロ先輩を愛している。
愛する気持ちが、人を変えてしまう。
良くも、悪くも。
他人には分からない気持ち。
おとなしそうなこの人をこんなに変えてしまう。
これが愛のパワー。
その人は泣いていた。
「姉貴、もうやめてよ!あ、ヒロ!大変なの、公園にいるから早く来てよ!」