それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
その人の気配が遠のくのを感じながらも、アタシは動けないでいる。
美華さんが止めてくれたのかもしれない。
でも泣き声はまだ響いている。
たいして寒くもないのに体が震える。
…惨めだった。
自分の思いをさらけ出したその人と、嫌われるのが怖くて『どうして今さら会いに来たの?』と聞けなかったアタシ。
その人の方がすごいに決まっている。
思いを相手のアタシにぶつけたのだから。