それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
出合った頃
初めて話した時って…。
「「学園祭の時!!」」
ピッタリと同じ言葉が同時に出て、そして笑いあう。
何だか懐かしい。
ずっと昔のような、もっと最近のような。
「俺、印象悪かった??」
思い出した。
「そうですね…。めちゃ派手なスーツ着てました。」
「あ~アレなぁ。」
先輩も思い出したのか、うなずく。
「誰にでも声掛ける人だと思いました。だって初対面のアタシを『お化け屋敷』に連れ込んで。」
連れ込んだなんて、わざと大袈裟に言ってみる。
「あーマジで??」
途端に怒り顔。
「冗談ですよ!!」
アイスティーの氷がガシャガシャと音をたてる。
「そうだよな、あの時は…。話したかったんだ、その…万桜と。」