恋人遊戯Ⅱ
「…何でキスしたんだ?」
「……そんな気分になったから。…それに君、私が男を知らないと思ってたみたいだけど。真面目だからって何も知らないとは限らないから」
こいつ…ケロッと言いやがった…。
って、男を知ってるって…マジかよ…。そう言うの全然知らないと思っていたのにな…。女って分からん…。
「君もそんなクダらない遊びしてて面白い?」
「クダらないって…。いわゆる、男と女の駆け引きだよ」
「…どこがよ。駆け引きって言うのは、そんなものじゃない。君がしてるのは結婚詐欺並の事をしてる上に、相手の女の子の気持ちを傷つけているとしか言い様がない」
はぁ? 何言ってんだよこいつ。
いきなりオンナノコらしい事、言ってさ。結婚詐欺だって? ゲームだよ。ゲーム。
何ムキになってるんだ?
目が赤くなって、どこか声も掠れてるように聞こえるけど、今の俺は赤坂に反抗的な感情しかなかった。
「……何、ムキになってるんだよ。たかがゲームごときに。それに、モテない女子に美味しい思いもさせてるんだけど」
「…………最低」