恋人遊戯Ⅱ
「総長ッ!! お久です!」
可愛い声だな~。って思ったけど、彼女の口から出た言葉に俺は目が点になった。
何て言った!?
何て言ったんだ!?
…もう一度聞こう! 何て言ったんだよッ!?
そそそそそ、総長~ッ!?
そ、総長って…何の総長ッ!?
「悪いね。部屋借りるよ」
「ど~ぞ! 入って右の部屋、使ってください。お茶はいります?」
靴を脱ぐ赤坂に可愛い顔して、可愛い声して…何だか口調が…少し体育系っぽく聞こえる。
「いいよ。気にすんな。あと、私はもう総長じゃないよ」
「総長は総長ですよ」
そう言って、女の子はニコッと笑って、マンションを出て行った。
「え、ぇ? 赤坂、いいのか?」
「何してる? 早く入って」
俺は赤坂に言われるがまま慌てて、さっきの女の子がいたマンションに入った。