恋人遊戯Ⅱ
よく見れば、赤坂の座り方がどことなく男っぽい。
…何で気付かなかったんだろう。几帳面っぽく見えた赤坂は、サバサバして…どこかダチと一緒にいる様な気分になる。
「家族と仲…」
「悪いと言うよりも、関心がない」
俺の話を割って入って来たけど、赤坂の言葉に俺は何も言えなくなった。
俺ん家だと、放任ではあるけどある程度は干渉はする。もちろん、話し合いもする。
けど、赤坂の家ではそういう事がないなんて考えられなかった。
そりゃ、家それぞれだけど…それなりの家族ばかりだって思ってた。
「別に同情が欲しい訳じゃない。人それぞれ、家族のあり方もそれぞれ。一致してたら、この世界に戦争なんて起きないよ」
「……そ、そりゃ…そうだ、な」
いきなり世界平和を語り出したからビックリした。ドライなんだかクールなんだか、いまいち赤坂の性格が掴めないでいる俺。
「いまいち分かんないね? アホなりに私自身考えたんだよ」
「アホって…。赤坂、頭イイじゃん」
「違うよ。これは努力で勝ち取ったモノ。5年前の中3の時なんて、バカ学校も落ちたもん」
「……………」
俺が驚いたのは、赤坂が馬鹿だったって事じゃない。赤坂が言葉に俺は、自分の耳を疑った。