恋人遊戯Ⅱ
将ちゃんが何度も私の所に来ては族を止めるように説得しに来たけど、そんなの無理に決まってる。
その時にはすでに私は、総長を受け継いでいた。好きな奴が出来たから、ハイさよならって、簡単に行くような世界じゃない。
総長なんてモノをもらったら、下の奴等の面倒を見たりしなきゃいけない。最初は面倒臭いって、思ってたけど自然とそう言うのが嫌いじゃないってのにも気付いた。
でも、将ちゃんが私の事を引き止めようとするのも嬉しくて、ワザと族の集会に出たりしてた。
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「…一つ、聞いていいか? 遊びだって分かってて、何で付き合う事をOKしたんだ?」
ずっと不思議だった。赤坂が好きなのは俺じゃなくて、妻ちゃんなのに…。
質問をしたのは俺なのに、どうしようもないぐらい心臓がバクバクいっていて、赤坂の顔を正面に見られなくなって思わず視線を逸らしてしまった。
「………私が15の時。その時の私…うぅん…今も最低だよ…。どうしようもないぐらい将ちゃんが好きで、私の事を心配する彼を…将ちゃんにエッチしてほしいって頼んだ」
…想像してたから、心構えは準備万端! って、思ってたけど…いざ言われると…心臓よりもお腹辺りにドスンと漬物石を乗せられた気分。
ってか、俺は漬物石がどんな形をしてて、どんなに重いのか理解で来てないけど…。とにかく、心臓も出し、体にもダメージを食らったみたいに体のあちこちがうまく働かない。