青空の下で投げた一球【編集中】
夏はすぐ終わった。
2回戦
同等って言っていいレベルの学校と当たり
延長13回。
たった一本のヒットで勝敗が決まった。
今さらと言えるけど
"高校野球"の"夏大"は、
その当たり前を俺の頭の中にしみ込んだ。
下位打者
延長13回裏同点
2アウトランナー3塁。
この打者を打ち取れば
14回に行けたんだ。
この打者を打ち取れば
うちは1番からの好打順だったんだ。
カキーン
投手は後を振り向く。
捕手はキャッチーマスクを外す。
高い金属音がした。
サードが飛び付いた。
フォローしていたショートがホームに投げる。
1塁はセーフ。
ホームにいるガタイのいい球審は
大きく腕を横に振った。
そして大きく
「セーフ!!セーフ!!」と言った。
一回言えば分かるよ…。
俺らは負けたんだ。
"俺らは"じゃないか…。
"俺らの先輩が"だ。
でも俺らは負けた。