青空の下で投げた一球【編集中】
episode:9
美波が怪我をして3日。
明日は試合だ。
俺は当然出ないけど。
ってか出れない。
『嵩明学園、
初戦は先発投手の竹内が完投して、
28対0の
5回コールドで勝利を掴みました』
「やっぱりか……」
やっぱりってか当然に近い。
やっぱり俺は独り言していた。
理由は美波がいないのと、
2年がグラウンドの遠くにいるから。
俺はブルペンにある影の中で
1人ラジオを聴いていた。
『東條商業高校もただいま
26対0で5回コールドで勝ちました』
「わぉ」
うるさい蝉の合唱。
蝉の尿のシャワーは
3年間ずっと浴びている。
もぅ慣れて汚いなんて思わなくなった。