青空の下で投げた一球【編集中】




「………。」


アルプスから

俺の名前と拍手が聞える。




「たぶん大地だな」

「……。」


隣にいた篠岡さんが言った。




「アイツは攻めないよ。

つーか攻めらんねぇんだろうな…。」


「……次は、…打ちます」


「大丈夫だから

いつも通りな…。」


「――――…はい。」



強く強く言った。














『5番 センター 清水くん 背番号8』


信之助…。

頼むぞ…。

健を還せ……。




――――カキィィイインッッ!!



――――高いッッ!!


「深いぞ!!」

「高い!!」


打球はレフト方向。

打球は高い。




「「「「「「「―――ッッ!!!!」」」」」」」


風がっ!!

ホーム方向に風が吹いた。


飛距離が……。






――――パシンッ


深いと思っていた飛距離は、

風のせいで普通の飛距離になった。


でも――――…



「ゴゥッ!!」




サードランナーの健は走った。


「レフトカット!!」

ショートがカットしてホームに投げた。



――――パシンッッ

――――ズサァアアア…



「――――……アウトッッ!!!!」


球場全体から歓声と悲鳴。


「ナイスレフトぉー!!」
「上手いぞショート!!」
「逆転しろよぉー」



さっきのプレーは良すぎた、

球状全体がこの声援、

流れが向こうに行った気がした。






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