青空の下で投げた一球【編集中】
『5番 キャッチャー 青野くん』
青野はさっき低めの球を
上手く外野まで運んでる。
延長になっても低めに投げれてる
制球力は本当に凄い。
終盤までエンジンかからなかったとか
そんなの関係無い。
篠岡の強い意志が伝わる感じがした。
ランナー2塁においているこの場面。
ランナーは強きにリードを大きくする。
延長で攻めと攻めの戦いだ。
『チェンジアップを入れる』
そぅサインを出すと証治は首を振る。
さっきの2ランがちらついてんのか……。
さっきのチェンジアップは
すっぽ抜けたんだ。
ある事だ。
さっきのサインは投げれるかの
確認の意味で訊いたんだ。
握力とか、証治が自分なりに考えたんだろ。
延長で握力が弱くなってきてる。
ほとんど直球の組み立てだな…。
でも今の証治は上手く低めに集まってる。
大丈夫だろ。
――――カキンッッ
内角真ん中の球を詰まらせて
後ろに逸らした。
よし。
これで2ー2 追い込んだぞ。
―――パシンッ
「ストライクッッバッタァーアウトッッ!!」
「おし!!ナイピッチ!!」
最後は外角低めの見逃しだ。
「ナイピッチ」
「ははナイスリード!!」
証治は――…大丈夫そうだ。
後は――…
監督の考え方しだいだ。
勝つぞ証治。
俺はできれば
―――…お前の球を受けて終わりたい。