青空の下で投げた一球【編集中】




先輩も後輩も監督も

篠岡ばかり見ていて

俺が努力している事なんて知らなかった。


でも知らないのが

当たり前なんだって考えたら

何も感じなくなった。


言ったら『努力』じゃない気がした。






学校まで走って行って

何度も弁当の汁が

教科書を濡らしたりした。



母さんにも弁当のことで怒られたけど

最後には「頑張ってるからいいけど」

って言って許してくれた。



父さんにはときどき

キャッチボールしてもらった。

仕事で疲れてるのに

頼むとしてくれたんだ。

ランニングシューズはすぐに

ボロボロになって

何回も買い直してもらった。




両親がいろいろ調べてくれたのを、

俺は知ってる。



試合に出てないのに今日もアルプスに来て

大きな声を出して応援してくれている親に

「ありがとう」を言おう。





進学か就職、

一発で合格できるように頑張ろう。


それが俺にできる

1番最初の親孝行だと思う。



就職して金が入ったら

今まで俺に費やした金、

返せるように頑張ろう。



進学して勉強するなら

両親のために何かできるものを

学ぼう。




なんだかんだ、

中学ではあまり仲がいいとは

いえなかったけど

両親が好きだったりする。





家に帰ったら

「ありがとう」を言おう。




夏大は終わった。


部活が終わった。







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