青空の下で投げた一球【編集中】




その日は


どぅやって帰ったか忘れた。




気付いたら家にいて


暗い中でユニホームのまま

ベットの上に倒れ込んでいて泣いていた。





夕飯は俺の大好物ばかりで、

また涙が出てきて、

「今までありがとう。

ベンチ入りできなくてごめん。」

って言うと母さんも父さんも泣いていて

涙が止まらなくなった。










ご飯を食べ終わると

篠岡から電話がかかってきた。


声はガラガラで震えていて

「あ、泣いたんだ」って思った。


内容は明後日の事だった。

毎年恒例の『3年生vs1・2年生』

の試合の事だった。



「行くかわからない」って言ったら篠岡は

「引っ張り出してやる」

っと言って俺を笑わせた。



でも最後には無言になってしまって

少し話した。


部活で励ましてもらった事に

お礼を言った。


篠岡からもお礼を言われて

ビックリしたけどなぜか

笑いながら泣いていた。





最後に本当の事を言った。

嘘なんか言わずに。


篠岡を越えたいと思ってた。

悔しかった。

嫌いになれなかった。

もっと近くで応援したかった。

ライトでもいいから試合に出たかった。

密かにライバル視していた事。





「卒業式に、勝負しよう。1打席。」

『わかった』

「俺が投手で篠岡がバッターで」

『俺も投げたい』

「じゃぁ1打席ずつな」

『あぁ』

「負けねぇ」

『俺もだ』



電話を切ったときには

笑顔が出ていた。



明日からもまた頑張ろう。






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