青空の下で投げた一球【編集中】
「……もぅ済んだ事だよ。
気にしたって戻んないんだからさ、
もぅいいよ。」
大地はあたしにそぅ言ったけど怖いんだ。
負けたのがあたしのせいだと考えとると
涙が止まらない。
胸が罪悪感でいっぱいになって
泣きそうになる。
苦しくなる。
本当は大地だけじゃなくて
みんなに謝りたい。
恨まれるのが怖いんだ。
「………なぁ美波、
まだ美波のせいだって思ってんのか?」
素直に頷くと大地は顔を近付けた。
「それは絶対に違うからな。
みんな美波に感謝してる。
誰もそんな事考えてねぇーよ。
美波はみんな平等に扱ってくれる
すんげぇいいマネージャーだ。
補欠の俺にも気遣いのできる
すんげぇいいマネージャーだ。
自信持て。
補欠の俺が言ってんだ。
レギュラーは俺以上に感謝してる。
もぅそんな事思うな……。」
大地の言葉が嬉しすぎて涙が出た。
素直に頷いた。
「………。」
目の前にあった空のコップを持って
大地はまた水を入れてきてくれた。
「………今までありがとう」
そぅ大地は言って優しく頭を
ポンポンっと叩いて言ってくれて
あたしはまた涙が出た。
泣き止むまでいてくれて
泣き止んだ後はお母さんが
学校に来るまでずっといてくれた。
「ありがとう」
って言うと大地は
満面の笑顔であたしを見送った。
大地のおかげで吹っ切れた気がした。