青空の下で投げた一球【編集中】
「よッス…。」
「………はょ」
卒業式。
篠岡と最後にあうこの日、
何だか不思議な雰囲気だった。
俺も篠岡も緊張してるのか、
卒業が哀しいのか、無口だった。
日頃明るい性格の篠岡が、
無口なのは意外だった。
「何だよ辛気臭〜な〜」
ガバッと俺と篠岡に
圧し掛かってきたのは田中。
「そーだぞ。
今日でバラバラになんだから
明るくしようぜー」
その後ろにいた一番谷も言った。
その隣にいた花田も笑った。
「何か付き合いたての
カップルみたいだな(笑)」
一緒に来ていた健がそんな事言って
周りのみんなは大爆笑。
田中と一番谷、笑いすぎだろ…;;
「大丈夫、俺ちゃんと男が好きだから!!」
「「「「………は?」」」」
「ブフッ////……」
「間違え…た……///」
―――早口で言ったら間違えたぁ――…!!!!
「ホモー!!」
「間違えたんだってば!!」
「本当かぁ??」
「!!本当に間違えたんだってばぁ!!(泣)」
その場にいられなくて走って校舎に入った。
「(やらかした――!!)」
恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!!
こんなんで篠岡と勝負できんのかよ!!
卒業式までまだ早かったから
屋上に行く階段で1人で悩んでいた。
―――カツンッ カツンッ
「?」
足音が誰のかわかったのはすぐ後。
篠岡だった。
「誤解、解いたから降りてこいよ。
俺はそんな大地とは勝負しねーぞ」
「………。
わかった。」
「あと田辺が探してた」
「美波が?」
「おぅ」
「何だろ…」