青空の下で投げた一球【編集中】
2年の秋に手紙が来て
読まずにビリビリに破いた時も、
骨折した時も、
調子悪くてイライラしてたときも、
試合に初めて登板したときも、
高熱出した時も、
初めて野球ボール触った時も
投げたときも捕ったときも
シニアに入った時も、
目の前にいたのは
じぃちゃんとばぁちゃんだった。
いっぱい活躍して
支配下登録してもらって、
いっぱいいっぱい…
美味しい物食べさせるから…。
呆れるほど恩返しするから…。
「じぃちゃん…」
今、いなくならないで…。
本当に、
俺はあの試合から弱くなってんな…。
呆れる…いつも口に出すのは
「じぃちゃん、ばぁちゃん」だ。
ヴ~ヴ~ヴ~ヴ~
飲み物を買いに
鞄に手を突っ込んだ時に
携帯のバイブが鳴っていた。
「(電源付けっぱにしてたんだ
あぶねぇ~…;;)」
『着信 河野大地』
「………。」
ピッ
「……もしもし?」
『あ、篠岡??』
「おぉ…。」
『? 風邪でもひいた?』
「? 何で?」
『声に元気無い。』
なぜかドキッと心臓が疼いて
冷や汗をかいてる気分になる。
「そんな事ねぇよ」
『そっ?でも体調には気を付けろよ
今からがしんどいんだから!!』
「それは大地もだろ?」
『まぁな!!』