青空の下で投げた一球【編集中】




「………。」


携帯の電話張を見る。


『家』


決定ボタンを押して携帯を耳に当てる。

何回かのコールで聞きなれた声が聞える。


『はい篠岡です』

「じぃちゃん?」

『証治か、どぅしたんね』

「何となく」

『ほぅねぇ』

「なぁ今度な、こっち来れる?」

『何でね』

「練習、見てもらいたいんだ。」

『……。』

「頑張ってる所、見てもらいたいんだ」

『じゃぁ、今度ばぁさんと行くな』

「…ありがとう」


『証治、きつくないか?

野球が嫌いになりそうだったら辞めなさい』


「…嫌いじゃないよ。

……。だからじぃちゃん呼ぶんでしょ?」


『そぅね…。だったらいいんよ』

「うん…。じゃぁまたね」

『はぃ、頑張りんさい。証治らしくね』


「……うん。…ありがとう…じぃちゃん。」




昔から俺が野球の事で悩むと

じぃちゃんは簡単に言うんだ。


『野球が嫌いになりそうだったら

辞めんさい』


小さな時の俺はその言葉が嫌で、

ムキになってたな…。


でもじぃちゃんは野球が好きだから、

楽しんで野球してほしいんだよな…。


でもな、じぃちゃん……。

俺はもぅ『楽しさ』で

野球やるんじゃないんだよ。


じぃちゃんとばぁちゃんのために

やるんだよ……。



頑張るから…。

応援しててな…。






       *END*



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