青空の下で投げた一球【編集中】
「愛人―――…」
ベンチには泣きじゃくっている優斗に基。
3人でクリンナップの争いをした。
「ごめッ…ミス、……して…っ」
涙で顔をぐちゃぐちゃにして
「もぅ一度っ……打席に、…立た…せたッ…かった!!」
途切れ途切れだったけど
強く言われて……。
その言葉を聞いて涙腺が壊れた。
お互いに抱き合って、
「まだ試合したかった」
と言えば優斗は腕の力を強めた。
不思議な気持ちだった。
悔しいのに
何だかスッキリしてんだ。
何でかは今はわからない―――…
打ち上げの準備をしてから
グランドに集合した。
親は後ろに集まっていた。
親には監督とみんなに
ちゃんとお礼しなさいと言われた。
「馬場にはキャプテンとしてキツく当たった。打順も上位に繋げるために下位に置いたのに文句言わず頑張ってくれた。態度でもプレーでも意識してやっていたし何より次を読んでよく動いてくれた。言わずに動いてくれたし指示もしてくれた。感謝しているありがとう」
監督がそぅ言うと優斗は泣いた。
「高宮は――…」
自分の名前が出てビックリした。
「本当に強くなった。本当に…。去年の夏には心配したけどあれからプレーで魅せてくれるようになった。練習中にも一番最初に声を出して一番声を出していた。それに行動が早くなって気付けばやってくれていて助かった。きっと馬場も助かったと思う」
優斗を見たら笑っていた。
監督の言葉と優斗の笑顔が
何よりも嬉しくてまた泣きだしてしまった。
「心が強くなって度胸も付いた。勝負強くなった。でも高宮がそぅなったのは自分の力ではなくて高宮が過去を乗り越えて強くなってくれた。これからも強くなれると思っている。ありがとう」
涙は止まらなくて
ぐちゃぐちゃになった声で返事をした。