恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
恋と友達
「やばい! 寝坊した!!」
目覚まし時計を目にした私は、ベッドから飛び起きた。
10時に智子と待ち合わせをしてるのに、時計の針は9時半を指してる。
昨日おまわりさんや服のことを考えて寝つくのが遅かったからだ~。
急いで支度した私は、ありったけのお小遣いを財布に入れて家を出た。
「ごめん智子!!」
待ち合わせ場所に着いた私は、息を切らせながら智子に謝った。
「昨日眠れなかったんでしょ~。おまわりさんのことでも考えてた?」
「えっ!? そんなんじゃないよ!!」
図星を衝かれた私は、夏の日差し以上に顔が熱くなるのを感じた。
「さっ、私との初デートを始めましょ!」
智子が私の手を引き連れて行ってくれたのは、普段入ることなんてない清楚な雰囲気の店だった。