恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
どんなに辛いことがあっても、時間は止まらずに流れる。
時間がこの痛みを消してくれるのかな……?
消してほしい。
だけど、おまわりさんを好きじゃなくなる日がくるなんて、いやだな……。
帰りのホームルームが始まると、教壇にいる鈴木先生と視線が合った。
クラスみんなに学園祭の話をしてるのに、なぜか先生の視線は私を捉えたまま。
私は先生に確認するように、一瞬だけ目を大きくした。
先生……?
その瞬間、先生の視線はみんなの方に移動した。
私の気のせいだったのかな?
何か言いたそうな目だったように思えたけど……。
ホームルームが終わると、私と智子は家には帰らずカラオケに行った。
声が擦れるくらいたくさん歌い、智子といる間は笑っていられた。