恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
誕生日プレゼント
誕生日の朝、冷たい水で顔を洗って気を引き締めた。
今日から17歳。
前向きな自分になろう。
だけど……
今は急がなきゃ~!!
寝坊した私は、急いで身支度をして学校に向かった。
交番の前を走る時、チクリと痛む胸の痛みを隠すように息を止める。
チャイムの音と同時に教室に入った私を、智子が笑顔で迎えてくれた。
「誕生日おめでとう~!」
「ありがと~!」
智子、私の誕生日覚えててくれたんだね。
笑顔で智子と抱き締め合う私の背後から、低い声が響いた。
「おい、抱き合うのはホームルームの後にしろ」
ボールペンで私と智子の頭をコツンと叩いた鈴木先生に、私は小さく舌を出した。
も~、誕生日なんだから、少しくらい大目に見てよ。
けど、私の誕生日は鈴木先生には関係ないから仕方ないか……。
叩かれた頭を撫でながら、私は席に着いた。