恋 時 計 ~彼はおまわりさん~




それなのに……


何もしないでいると、どんどん臆病な私が心の中に現れてきた。



『けど、やっぱり……』

って私の決意を押し返そうとする。



強くなりたい。

臆病な私を跳ね返したい。


そう願うほど、私は臆病になってしまう。





「智子……私、やっぱりおまわりさんに連絡するなんて出来ないよ……」


「美樹……?」



弱音を吐いた私は、智子の顔をまともに見ることも出来ない。


せっかく応援してくれてる智子の気持ちまでもを、私は裏切ってしまったように感じた。





< 220 / 712 >

この作品をシェア

pagetop