恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
乾ききった喉で息をのみ込むと、おまわりさんが先に口を開いた。
「私――が何ですか?」
落ち着いたおまわりさんの声。
私の鼓動だけが、一人ドキドキと音を立てているようだった。
恐る恐る顔を上げてみると、おまわりさんが真剣な顔で私を見ている。
私の胸の中は不安でいっぱいなのに、視線が重なった瞬間
私はもう一度恋に落ちた――。
「好き……です」
想いを言葉にした瞬間、耐えきれなくなった涙が零れ落ちた。
おまわりさんが私を嫌いになっても、
私はおまわりさんが好き。
大好き――。