恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
かき氷づくりから解放された智子と私は、周囲の視線を感じながらおまわりさんたちと歩き始めた。
気にしないようにはしてるけど……
やっぱり気になっちゃうよ、この視線の嵐。
女子高の学園祭ってことあって、女子の数が多いのは当たり前だけど、そのほとんどがおまわりさんを眺めるように見てるんだもん。
やっぱりおまわりさんはかっこいいんだって実感しちゃう。
それに拓也くんも。
過剰反応?
女子生徒とすれ違った後、必ずっていうくらい聞こえてくるんだ。
『あの男子どこの高校?』
『あの人いくつくらいかな?』
普通だったらあまり気にしないよね。
どこの学校とか年とかって。
やっぱり興味があるからそういうことを口にするんだよね。
自分の彼氏がそんな眼差しで見られてるって、嬉しいけど胸がギュッとなる。
なんだか変な気分。