恋 時 計 ~彼はおまわりさん~


「あのねっ、これを渡したかったの!」


おまわりさんの視線に耐えきれなくなった私は、鞄の中に手をごそごそと入れて箱を取り出した。


昨日の夜に自分でラッピングした水色の包装紙に包まれた箱。



おまわりさんはその箱を目の前にすると、目を丸くして自分を指さした。


「え……俺に?」

「うん。すごく遅くなっちゃったけど、誕生日プレゼント」


本当はもっと早くに渡したかった。

けど、何にしようか悩んでたら遅くなっちゃったんだ。



「ありがとう」


おまわりさんは嬉しそうに微笑み、その箱を手にした。


「開けてもいい?」

「うん……」


おまわりさんが箱を開けようとすると、胸の中が凄くドキドキした。


おまわりさん、気に入ってくれるかな……。






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