恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
相手を欲する想いが舌へと向い、行き場を求めて相手の舌に絡める。
激しく絡み合う二人の舌からは、恥じらいを感じさせない音が響いていた。
「もう、だめ……」
私から求めたことなのに、先にギブアップしてしまった。
だって、おまわりさんの眼差しが私の呼吸を止めるんだもの……。
「はぁ…っん……」
離した唇から酸素を吸い込んだ瞬間に、おまわりさんの唇がまた私の唇を塞いだ。
五感を鋭く刺激され、意識が遠くなりそう。
甘い香りが、止めどなく体内に流れ込む。
熱い眼差しが、潤んだ瞳に映る。
いやらしい音が、鼓膜を揺すぶる。
絡み合う舌が、どんどん深みに濱っていく。
おまわりさんの手が、背中からゆっくりと腰に下りてくる。
もう立っていられない……。
私はひざの裏を小さく震わせ、ベッドに腰を落とした。