恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
お父さんは、ずっとある組織の麻薬密売の取引場所を捜索していた。
大人はもちろん、中・高校生や小学生にまで麻薬を売る大きな組織。
数か月前に、お父さんはその組織が集まる場所の情報を手に入れ、部下たちと突入態勢をとろうとした。
とても危険が高く、計画を何度も重ねて。
けれど、突入しようとした時、そこはものけのからとなっていた。
それは1度ではなく、2度も3度も……。
お父さんは、それでも諦めずに捜索を続けた。
必ず組織を潰し、子供たちを守るということを執念に……。
そして今日、やっと情報を手に入れたお父さんは、部下たちと突入しようとした。
お父さんたちは、突入寸前まで組織が集まる建物の裏にある倉庫に隠れていた。
その隠れていた倉庫が、
突入を目前にして爆破された――。
お父さんと一人の部下以外は、軽度の外傷で済んだらしい。
けど……
お父さんは、風圧で頭を強く打ち倉庫内で気絶した部下を助けるために、炎に包まれた倉庫の中にもう一度戻った。
お父さんが部下を抱えて倉庫から出ようとした時、2度目の爆破によって二人は大火傷を負った。