恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
「犯人……今頃何してるんだろう」
私は痛々しいお父さんの姿の陰に、犯人の存在を意識した。
ポツリと呟いた私の顔は、きっと誰にも見せたことのない顔だと思う。
どんどん怒りが膨れ上がり、
今すぐ爆発してしまいそうで……。
怒りを抑えるかのように、私の体は震えはじめた。
「許さない」
自分の声とは思えない低い声が病室に響いた。
絶対に
絶対に
もし犯人が目の前に現れたら、
私はきっと――