恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
告白
「くしゅんっ――」
「おい、大丈夫か?」
「すみません、大丈夫です……」
猛暑の夏、水泳の授業が始まった。
高校三年生になってから滅多に会わなくなった鈴木先生。
先生は一年生の担任になり、体育の授業もうちのクラスは外れてた。
けど、私たちのクラスを担当している先生が妊娠してるから、その助っ人で鈴木先生は水泳を教えてくれてる。
「無理するなよ」
「……はい」
鼻水が垂れてそうで手の甲で鼻を覆っていると、鈴木先生はポンっと頭に手を乗せて歩いて行った。