恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



「ありがとう……」

「おぅ……」



なんだか教室でホームルームをしてた時とは違う先生。


こんなふうに思うのは、久しぶりにちゃんと顔を合わせたせいかな……。



上半身を起こした私に、先生が口を開いた。



「無理するなよ……」

「え……? 私、無理なんかしてないよ?」

「体がSOSサイン出してんだよ」



先生は私の頭にポンと手を乗せて寂しげに微笑んだ。



そっか……


無理に笑っても、体が悲鳴をあげちゃうんだ……。


人間て不器用なんだね。








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