恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
「ずっと無理してたんだろ? おまわりさんと喧嘩でもしてるのか?」
心配してくれる先生の質問に首をふった。
「喧嘩してないよ。……もう、喧嘩も出来ないんだ」
「え……?」
「ふふっ、ごめんね、先生。あの時せっかくアドバイス貰ったのに……私たち、別れちゃった」
私、笑ってるよね?
明るく話してるはずなのに……
頬に熱いものが流れているのを感じる。
「やだなぁ……。もう吹っ切れたはずなのに……忘れるって決めたのに……」
ポロポロと涙が溢れだし、手の甲で何度も拭った。