恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
「はぁ……」
大きな溜め息をついた途端、後ろから先生の声が聞こえた。
「おっきい溜め息だなぁ」
「せっ、先生!?」
もう居ないと思っていた先生が、階段の一番下に立ってる。
溜め息をついたばかりの私の体は、驚きすぎて酸欠状態。
先生は口をパクパクさせてる私を見て、クシャッと笑顔を見せた。
「ば~か。意識し過ぎなんだよ」
なんだか急に恥ずかしくなり、真っ赤になってる頬を膨らませた。
「も~、誰のせいだと思ってるの!?」
「俺のせい!」
嬉しそうに自分を指さす先生を見た途端、自然と笑顔が零れた。