恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
「返事……させて下さい」
「はい……。聞かせて下さい」
にこっと微笑んだ先生の口元が真っ直ぐになっても、
先生の瞳は私を優しく見つめてくれてる。
私はその瞳を見つめながら言葉を口にした。
「私、いつも先生に頼ってた。
いつの間にか、先生が私の心の支えになってくれてた」
辛い時、苦しい時……
気がつけばいつも先生が傍にいてくれた。
おまわりさんと向き合うきっかけをくれたのも先生だった。
「先生は優しくて、先生と一緒にいたら、きっと安心できると思う。
楽しいことも嬉しいこともいっぱいあると思う。
けど、やっぱり私の心の中にいる人は……おまわりさんなんだ」
どんなに忘れようとしても
どんなに嫌いになろうとしても
おまわりさんへの想いは消せなかった
「だから……先生とは付き合えない」
これが、私のこたえ――