恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



「そっか……」


私から目を逸らさずに声を出した先生。



先生はきっとわかってたんだね。


だから、こんなに真剣に私の瞳を逸らさずに見てくれてる。




「おまわりさんへの想いを貫くのか?」


先生の質問に首を横に振った。



「もう、おまわりさんのところには行かない。
おまわりさんの邪魔になりたくないから……」



私の言葉を聞いた先生は、優しい微笑みを向けてくれた。



「青木は変わってないな」

「え……?」

「俺が初めておまえの相談にのった時のこと覚えてる?
あの時も、おまえはおまわりさんのことばかり気にしてた。
おまえは、今もおまわりさんのことが大好きなんだな」




先生の言うとおりかもしれない。


私、今もおまわりさんのことが好きだよ。



けどね、前と変わったこともあるんだ。









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