恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



『あのね、こんなこと美樹に言っていいのかわかんないんだけど……警察学校で、変な噂があるんだ』


「噂……?」



思い詰めた智子の言葉に、私は眉をしかめた。


噂って一体どんな……?




『美樹のお父さんが関わった事件、まだ未解決だよね?』


「うん」


『その事件、警察関係者が組織に関わってるんじゃないかって……』




組織と警察官が……?




『だから、事件の捜査がすすんでないんじゃないかってね……』




捜査がすすんでない?





確かに、最近お父さんの所に警察関係者が来ることが少なくなった。


けど、それは必要な情報をお父さんが全て話したから、そう思ってた。






< 533 / 712 >

この作品をシェア

pagetop