恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
力の緩んだ一哉の腕の中で、私は体を一哉に向けた。
迷い道を知らないような、真っ直ぐな一哉の瞳。
力強く思えるその瞳は、私には泣いているように見えた。
目に見えない涙が、絶え間なく流れてる……。
「すき……好きだよ……」
想いを口にした唇を、そっと一哉の唇に重ねた。
一哉は、こたえるように私の唇を包んだ。
好きなの……
本当に好きなんだよ
だから、
もっと私を一哉の色に染めて
もっともっと
あなたの色に染まりたい。