恋 時 計 ~彼はおまわりさん~
一哉は落ち込んで俯いた私を見て、そっと顔を近づけた。
「もっと一緒に居たいって思ってくれた?」
「え……」
図星を衝かれた私は、目を丸くして顔を上げた。
目の前で、まるで子犬のようなかわいい目をした一哉が、私の答えを待っている。
「今、そう思った?」
なんか……私、昨日の夜と同じくらいドキドキしてる……。
確信をついている一哉の質問に、顔を紅潮させて小さく頷いた。
「幸せだ~!」
「きゃっ」
一哉に突然布団の上からぎゅぅっと抱きしめられた勢いで、上半身がベッドに戻った。
とても嬉しそうな一哉の笑顔に、私まで笑顔がこぼれ出す。
「も~う、そんなに強く抱き締めたら痛いよ~」
「ごめん、だって嬉しいからさ……。俺もこのまま一緒に居たいよ」
一哉は抱き締める力を緩めた代わりに、たくさんのキスを頬や唇に落としてくれた。
私も幸せだよ。
こんな幸せな朝を迎えられるなんて……。